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本岡 隆文; 寺門 正吾; 高野 利夫; 浜田 省三; 木内 清
JAERI-Tech 2001-023, 29 Pages, 2001/03
ピュレックス法を採用する六ヶ所再処理施設において耐硝酸性が重要となる主要機器の耐食安全性の評価試験として、実機規模の構造体を用いた小型モックアップ試験と小型試験片を用いて捕捉データを取得する実験室規模の比較試験を実施している。溶解槽材料の寿命評価では、高濃度のTRU,RFを含む強放射性の硝酸溶液を試験液として扱うため、燃料溶解液に対するモックアップ試験液の模擬性が重要である。本研究では、伝熱面腐食等の評価に必要なホット試験技術開発を実施した。六ヶ所再処理施設の受入基準最大の高燃焼度の使用済燃料を想定して、使用済燃料の溶解及び腐食試験液の調製等の各プロセスを選定した。選定したプロセスをもとにして、WASTEFのNo.3セルにおいて、使用済燃料の硝酸溶液溶解試験を行い、その溶解液を耐食性評価試験に必要な腐食試験に調製した。
矢野 肇*; 半沢 正利*; 近沢 孝弘*; 西村 建二*
JNC TJ8400 2000-061, 92 Pages, 2000/03
晶析法は不純物を含む大量のU溶液から、Uのみを部分的に回収するのに適しておりPUREX法を基盤とする新しい再処理施設の要素技術として適合すると思われる。昨年度までに、溶解液へ晶析法を適用した再処理プロセスは十分なメリットを有することが確認されている。しかし晶析法適用プロセスの検討に必要なデータのうちPuの析出に関するデータは乏しい。そこで本年度は、晶析法適用プロセスにおける想定晶析条件下でのPu(IV)の挙動を把握するためのビーカ試験を英国AEA Technology Harwell研究所にて実施し、結果の評価を三菱マテリアルが実施した。試験内容は、想定する晶析供給液濃度付近でのPu(IV)単身でのPu結晶又は凝固温度の測定であり、以下の6パラメータについての試験を実施した。試験結果は以下の通りである。・硝酸プルトニウムの結晶が生成する可能性が高いと想定された200gPu/l,6M HNO3及び200gPu/l,4M HNO3で硝酸プルトニウムの結晶は生成せず、H2Oの固体及びHNO3・3H2Oの結晶混合物が生成している。・残りのPu濃度が低い溶液についても同様である。・従って、Puの原子価が4価の場合には、晶析法適用プロセスにおける想定晶析条件下で硝酸プルトニウムの結晶の生成の可能性はないと言える。・試験結果から、Pu(NO3)4-HNO3-H2O系の溶解度データを作成した。
木原 武弘; 萩谷 弘通*; 橋本 幸夫; 飯嶋 孝彦*; 関山 勝博*; 藤根 幸雄
JAERI-Research 96-070, 23 Pages, 1997/01
NUCEF-Becky・セルの溶解工程から発生する溶解液及び残渣の分析方法を確立するため、残渣の溶解方法を検討すると共に、ICP分光分析法による検出限界値を測定した。残渣の溶解方法は、圧力容器を用いた塩酸+硝酸+硫酸分解法により溶解する方法が最も優れている。ICPによるFP元素の定量分析において、共存するウランにより検量線の傾き及び検出下限値が異なる。このためウラン濃度一定の条件下でFP元素を分析する必要がある。ICPによるFP元素の分析における相対標準偏差は6%以内であった。さらに、ICPが設置されるグローブボックスの使用済燃料の取扱い量と予想される溶解液の濃度から、本分析法のNUCEFでの使用済燃料試験への適用性について検討した。
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英; 大貫 守
Nuclear Technology, 116(3), p.319 - 326, 1996/12
被引用回数:3 パーセンタイル:32.66(Nuclear Science & Technology)使用済燃料溶解液中の残留ヨウ素は、溶解速度が大きいと減少する傾向が見られる。この原因として溶解時に生成する亜硝酸(HNO)に着目し、残留ヨウ素量との関係を求めた。UO溶解時のHNO生成量測定、模擬溶解液中のHNO濃度と残留ヨウ素量の関係などから、溶解速度が残留ヨウ素量に影響するとの結論を得た。また、模擬溶解液中に高濃度のヨウ素(I)とNOを吹き込むとヨウ化銀のコロイドが生成することを見出した。これより、大型連続溶解槽の液面近くでも二次的にコロイドが生成し、小規模実験の場合より残留ヨウ素量が多くなる可能性のあることを指摘した。
大西 貴士; 小山 真一; 三村 均*
no journal, ,
高レベル放射性廃液中に含まれる有用元素を回収するために、セシウムまたはモリブデンを強く吸着する複数種類のハイブリッドマイクロカプセルが開発されている。マイナーアクチニドや核分裂生成物共存下におけるセシウムまたはモリブデンの吸着挙動を評価するために、照射済燃料溶解液に由来する溶液を使用して吸着試験を実施した。マイナーアクチニドや核分裂生成物が共存した場合、放射線による吸着剤の分解や液性変化、化学形の変化等の影響により吸着特性が変化するおそれがあったが、本実験条件下ではこれらの影響をうけず、セシウムやモリブデンを強く吸着することが明らかとなった。